自己紹介(途中から飽きてノベル風) その②
長くなった第1章。 最初は「どうもー白鬼ですー」で終わるはずだった自己紹介。 書きすすめるうちに記憶とリンクして、溢れてくる当時の思い出。 平凡な人生ではなかったが、サクセスストーリーも、おちもない現在進行形の過去を、時間がどうしてもあまった!リゼロの更新が待てない!なんか読み物!という方。どうぞ。
※後にイギリス行った時の写真。旅行中の写真はデジタルデータでは残ってない。
雲と空が混ざるイギリスを後にし、日本に帰国。
行きの段階で服でパンパンだったスーツケースは、たった一回の使用で傷跡があちこちに出来ている。荷物を預けた際についてくる航空会社のタブがちょっと誇らしくて、外すのがもったいなくて今でも付けてある。(ロストバゲージの原因にもなるからだめだよ!)
土日に合わせて帰ってきたため、ゆっくり荷解きができた。
思い出すのは、異国の文化、そこで受けた衝撃。そして、美容学生の生活からはじめて学校が抜けて力が抜けたような。そんな安堵感に浸っていた。
人と意見を交わす事。誰かと仲良くなる事。教えを乞う事。
それじゃだめだとルールを決め過ごした今までが、虚ろいだ気がした。
まだ若く、自分の考えに対する自信があり、それを曲げない事が良い事だと思っていた。だから、研修で思い出した心地よさは、楽な方に流れる言い訳を頭が探しているんだと思った。
そして、自分の中の「望んで身を置いていた、自分の希望だった」今の環境は「望んだものと、希望するもの」の違いに葛藤していた。
なにも、何か投げ出さないと両方得られないのかというのは、そういう事ではない。単純に誰もしらない。だから、誇示したい己の中だけのプライドがあったのだ。
Maki X Taiki Feat. Muro - バスドラ発~スネア行 "日本語ラップ".mp4
Muro - 半透明 (Flutemental) "日本語ラップ".flv
※このころまだまだhiphopが好きで、同じものを長く聞くのでMUROは本当に擦り切れるくらい聞いた。昔はiTunes Storeであったのに、もうないね。円盤でぜひ聞いてほしい
研修旅行が終わって、まもなく。国内の美容学生のための全国規模のコンテストの詳細がアナウンスされた。主催がヴィダルサスーン。 まずは校内予選が行われる。
実際にモデルをつかって、衣装まで含めたトータル審査である。
それまでも、小さいものも含めれば大会は何度かあった。 こんだけ技術を磨いていたにもかかわらず、出場する事はそれまで一回もなかった。なぜなら、人に評価されるのが怖かった。あれだけ練習してるのに、結果出ないとか才能ないんじゃない?と、言われるんじゃないかと。最初のテストで、悔しい経験を出来てそれを糧に進んできたのに、練習するたび自信が無くなる。強くなる。プライドが大きくなる。 大成しないやつの典型だった。
「なぁ、白鬼。一緒にこの大会予選でてみいひん?」
赤鬼だった。
帰国してからというものの、同じクラスという事もあり練習を一緒にしたりする事もあった。飯を一緒に食べたり。実技以外の練習をしてる時はもっぱら英語の単語を覚えていたので、会話という会話はあまりしなかったが。
「僕じつは、最近課外授業で放課後メイクも習いにいっててん。ヘアーもメイクもできるのは強みやと思うからな。マネキンだとメイクあらへんし、これは出てみたいわぁ。」
「うん、いいよ。でてみよっか。 優勝は研修旅行行けるってよ!」
メイクを放課後に習っていた赤鬼に驚きはしたが、「一緒に」というワードが「結果が出なくて恥をかくという緊張感」を薄れさせ、すぐ返事をした。
高校生の時に、スケッチブックにグラフィティを描く事をしてた習慣からか、美容学生になってからはスケッチブックにはヘアーデザインのデッサンがたくさんあった。
ただ、どれを見てもメイクのデザインはなく顔は十字線があるだけで、髪だけだった。いうまでもなく服のデザインもない。
素直に赤鬼の、自分にないところを教えを乞い学ぶ姿勢はすごいな、と思った。
※この頃、休みの日に聞いていたのが久石譲さん。特にこの曲。ゲームミュージックみたいなオーケストラ音源が大好物で、サビの入りなんか今でも鳥肌がたって泣きそうになる。音楽ってすげー
出場を決めた後の最初の週末。 とりあえず、デザインを決めようとスケッチブックと睨めっこした。 そのコンテストは自由デザインではなく、デザインに関するルールがあったため、デザイン自体はしやすかった。
ただ、衣装、メイクに関してはアイディアがさっぱりでてこない。
とりあえず、本を読み漁った。デザイン、ファッション、メイク、生花、文字のフォント集、etc...デザインと名のつく分野色々なものを読み漁った。お金は相変わらず練習台に消えていたため、大型書店でひたすら立ち読み。(書店さんごめんね)
どんなものでもいいからアイディアが閃きを追いかけた。
※この頃好きだった映画の一つ。 外で物思いに耽るとき聞いていた。その中でもlistenのビヨンセの歌声は身震いするほど感情が乗っかっていて大好き。
どんどん日付が迫り焦っていた。
綺麗に切れてるとかとは違う。 なんでそれを私が作ったかという理由。アイディアが全く浮かばないわけではなかったが、納得はしなかった。
こんな風にかくと、全く息抜きもせず一心不乱に練習をして。。。となってしまうが、もちろん自分なりの息抜きがあった。
京都に行くこと。 大阪の京阪線沿いに住んでいたので、安く気軽に京都に足を運べた。紅葉や桜のシーズンは足が遠のいたが、月一回は行ってた。
アイディアに悩まされたので、京都に答えがないかと休みに出かけてみた。
いつもいつも回るルートは一緒。
お昼前に出かけ、四条で降りると錦市場で買い食い。奥にある海鮮炭焼き屋で一杯。
その後、建仁寺(風神雷神の屏風があるところ)に行き日が傾くまで縁側でぼーっとす
る。
※京都に行く予定あるかた是非!
建仁寺 The Oldest Zen Temple Kenninji
今のように、iPadもなく携帯もたしかガラケー。タバコを吸うこともない。 iPodを片手にヘッドフォンでお気に入りを聞きながら。 でも、移動中とかに音楽を聴くのがあまり好きじゃないので、それも休憩いれながら。
ただただ、考えに更けた。
自分が何が好きで、何を伝えたいのか。 技術はまだまだ足りない。ひとつの美容学校という狭い世界で一番になれないのだから、それは否応なしに自覚していた。
当時は、和物がとても好きで、私生活でも着物の夏用の羽織をきたりしていた。
指針としては和物モード。よくありそうだけれど、崩しすぎると下品になるのでクラシックとオリジナリティを同時に表現するには。。という課題はあった。
ここまでひっぱって、あれだけれど、出来上がったデザインは「そのへんにありそう」ではあった。
けど、その時の自分が最高に表れていた。
そして、イメージが固まっていく。
足していって、足していって。最後に引けるだけ引いていく。今も変わらない私のデザイン法。
デザインが決まったところで漸く気づく。
完全に一人では間に合わない。メイクを授業でやったにしても、基礎の道具を持っていたにしても、そんなクウォリティではだめだ。
赤鬼もモデル探しに四苦八苦しているようで、アイディアの相談はしにくい。
衣装は、裁縫はなんだかんだできたので、素材と時間があれば完成できる。
最初はだいぶ悩み、生まれて初めてデパートの化粧品売り場で発色のテストを繰り返し、使いたい色や物はそろえた。
そこから、落とし込むのにどうやっても自分じゃ上手くいかない。
決意した。誰かに助けを乞う事を。
ひたすらに、「自分らしさは。」とか言いながらデザインしてきたのに、最終的に他者に任せる事がダサいとおもった。 ただ、完成に近づくには日付が足りなかった。
1年以上過ごして、校内に名前まで互いに認知している人は片手で足りるくらいしかいなかったので、まず、誰がメイクできるか。そこからだった。
その中の少ない一人でもある隣の青鬼ちゃん。 メイクも濃いめ。赤鬼とも親しく最初の一人としては素晴らしい距離感。
「なぁ、青鬼ちゃん。 今度の大会のためにメイク誰かに頼もうと思ってるんだけど、メイク専攻もしくはうまい子しらない?」
この時の青鬼ちゃんの顔は忘れない。「鳩が豆鉄砲を食ったよう」とはあの顔だ。ぜったいそう。 鳩に豆鉄砲喰らわせた事はないけれど、絶対そう。
「意外やなぁ!白鬼が相談してくるなんて。 俺はみんなとちゃうねんでーオーラ満載やから、そういうの出来ない子なんやなぁ。思ってたわ」
終始、笑いながら毒と棘を垂れ流す彼女に「最初に話しかけるにはいい距離感」だと思った過去の自分を思いっきりなぐった。
この頃、自分の考えに固執する方ではあったけれど、人を論破したり、否定したり、そういう事で見下して自己保身して満足したりはしなかった。 ずっと、やってきた自信はあったけど、結果が出てないので誰かを下に考えたりっていう発想にはいかなかった。
でも、そんな風に思われてたのはなんかショックだったし、「ちがう!」と反抗したくなる所だったけど、その感情は抑えて素直に相談した。
「いつもは、なるべく自分でってやってきたけど、できない事で表現したい物があるともう手に負えなくて。都合いい話なんだけど、誰か手伝ってくれそうな人いないかな?」
なるべく、下手に。下手に。
「都合いいなんて誰も思わんよ。うちは不器用な子なんやな。とは思ってたけど、ガンバってるのはみんな知ってると思うで。絶対助けてくれるって。うちのクラスだったら黄鬼とかええんちゃん? 自分のメイクもめっちゃ濃いし、メイク専攻してやってたで、確か。私から話そうか?」
なんだなんだ、この子は。 観音様とかなのかな?母性半端じゃない。 「おかーさん!」と間違って読んでしまいそう。いや、土地柄「おかん!」だな。
「ううん、ありがとう。自分で頼んでみるよ。 黄鬼ってどの子?」
「ほんまに聞いてるん?!最低やで、白鬼。 もう半年ちかく同じクラスなのに名前くらいおぼえーや! ほんまワザとじゃなさそうやから、なおさらあくどいわぁ。」
と、おかんに怒られながら黄鬼の情報をもらい依頼に向かう。
人見知りは年を増すにつれ増していったが、この頃はそうでもなく話しかける事自体は全然苦じゃなかった。
黄鬼は「THE 原宿」みたいな容姿だった。
髪は白に近い金髪で、ボブ、チークがまん丸濃いめ。肌は白く青いくらい。じゃらじゃらとバックにアクセサリー?おもちゃ?がついていた。
「黄鬼さん?ちょっとお願いがあるんだけど。。。」
他のクラスメートと話す黄鬼に声をかける。
「お、え、うち?どないしたん?ていうかおはよう!」
思っていたより低い声。
「おはよ。今度のコンテストでメイクさん探してるんだけど、助けてくれないかな。 時間なくてメイク今からできなそうで。手伝って欲しい。」
「うん、全然オッケーやで! つーか、遅ないもう2週間くらいちゃうん!そういうのはよしなあかんで!」
「やったやん、黄鬼! メイクやりたいっていってたもんな!」
隣にいる友人Aがいう。
自分が人に頼むのを躊躇していたのがあほみたいなくらい、すぐの返事に「え、こんなもんなんだっけ」というのと、「え、そんな軽くやってくれんなよ。」という不安があった。
「で、デザインとモデル決まってるん? 道具の関係もあるし近いうちに打ち合わせしよか。モデルさんの肌色もみなあかんし。 よっしゃ、がんばろっ!」
ノリで引き受けたんじゃないかという疑念を持ってしまった事が申し訳なくなるほど、急にスイッチがはいったように手帳を取り出しスケジュールを確認する黄鬼。
「モデルはこの子。デザインはこんな感じ。こんな感じの色使いたいって思って色々先週メイク道具は買い込んだけど、目元のこの色だけどうしても納得するような色がなくて。。。」
趣味で色彩検定やパーソナルカラー検定など、「どういう人の肌色には、どういう色が合う」という勉強をしていたので、色にはというより、デザインを考える上で一番最初にモデルを決め、化粧品やデザインの色は決めていた。
「この色なら、多分日本舞踊とかの化粧品屋さんいったほうが納得できるものあるんちゃうかな。」
目元には芸妓さんのメイクでよくある朱にちかい赤のラインが目立つシンプルなもの。
※こんな感じ
早くも自分にないアイディアがでた。
「デパートの化粧品でいったらコンテストとかは発色命やしM.A.Cとかがいいとおもう。打ち合わせの時買った化粧品みせてもらっていい? 気に入ったら買い取るで!うち京都やし、そういうお店あるところわかるで!」
知識があった。はるかに自分より。
「肌見てみなわからんけど、ファンデはbobbibrrownでそろえてるん。 打ち合わせの日はモデルさんすっぴんでくるよう言ってもらってええ?べつに首の色とかでもいいんやけど、コントロールカラーがうんたらかんたら」
もはや、何をいっていたかあまり覚えていないが、彼女の頭の中で必要なタスクがどんどん並べられていき、ものの5分ほどで、しなければいけない事、必要な事、もの、日程が決まっていった。
考える時間を大事にしていたのと、いつまでにどれだけの技術や知識を得る。というタスクを1日の中、期間の中に設定せずに、ただもんもんと黙々とやってきたので、この黄鬼の段取りのよさはあっけにとられ、信頼を託すには十分だった。
そこから、日々のやらなければいけない事が明確なので当日まではあっというまに時間が過ぎていった。
※当時アイディアを絞るのに流していた曲の一つ。FFシリーズのサントラは本当に好きで、考え事はもちろん帰宅したら家にバラムガーデンの BGMが勝手に流れるシステムを今だに作りたいと思ってる。
コンテスト校内予選当日。
毎月の実技テストや、学校の面接など、実力を試される機会というのは多々あったが緊張や気負いは全くなかった。
ただ、この日。 この日まで、費やしたのは自分の時間だけじゃなかった。黄鬼、モデルの子。教室で衣装作りをしていたら青鬼も手伝ってくれた事もあった。
自分だけの日じゃなかった。 それだけで、心臓がうるさかった。
実際、その施述中の記憶はほとんどない。汗をたくさんかいた事だけ覚えている。
スケッチブックから出てきたそのデザインは、自分の想像したものより好きだった。
誰かと何かを作っていく。 予想もできない閃きが作品を輝かせたんだと思う。自分の作品で感動したのは初めてだった。そして、時間を労力を捧げてくれた、支えてくれた人に感謝した。 そして、何としても勝ちたかった。そこにいたみんながそうだったとしても、その思いは一番だと思った。
順番に発表される通過者の番号。
若い順に呼ばれていくので、自分の番号が飛び越されたらそこで終わり。
どういう顔して待っていればいいかわからなかった。 隣をみると黄鬼は手を合わせ祈るように目を閉じていた。 モデルさんも同じ。
その光景が不思議だった。
人のために祈る事など、今までなかったから。
自分の番号が近づく。
「40番。白鬼」
私より先に高い声で喜ぶ黄鬼とモデルさん。部屋のうしろから青鬼の声もする。
隣に赤鬼がいた。一緒に申し込んだため番号も隣同士だ。
「41番。赤鬼」
「だぁああああしゃぁぁ。」
普段から声も背もでかかったが、感情が乗ったその叫びはうるさいとは思わなかった。
耳で聞くというより、心で聞くような叫びだった。
最後まで座ったままだった。
意外と嬉しさがこない。 嬉しさより、安心した。一時的なものだったとしても、共に歩んで応援してくれた人が喜ぶ姿に安心した。
「いくで、白鬼!」
通過者はモデルと一緒に前にでる。
ようやく立ち上がって、前へと赤鬼とすすむ。
全員呼ばれ前に全員がそろう。顔を上げて前から部屋をみる。
泣く人、空な目をした人、顔を手で覆い動かない人。
あぁ、みんな一生懸命なんだ。 なのに、普段普通に生活を送っていて、何かをあきらめる事や捨てる事もせず、その中で努力してるんだ。すごいな。悔しいだろうな。
そう思った。
実感がわかなかったし、今まではそちら側だったから余計になんか辛かった。いい人ぶるつもりもなく、「私がここにいていいのか。私なんかより頑張った人がいるんじゃないか。」と思った。
赤鬼が喋らないでいるので、不意に気になった。
となりででかい肩を揺らし泣いている。おとを漏らさないよう、涙を見られないよう、手で顔をおおいながら。
「おめでとう、赤鬼。よくがんばったな!全部、自分でやったとかすごいな、本当に。」
さっきまで、あれだけ自信のあった自分の作品が見劣りして感じられてしまう。
「白鬼こそ、ほんまよくやったで!お前がいなかったら、俺ちゃんとやれてたかわからん。諦めないで毎日あれだけ練習してるやつが近くにいなかったらこれでいいかと終わっていた部分とか妥協があった。 けど、そうせずにやり遂げて結果出せたのは白鬼が隣でがんばってたからやで!ほんま、ありがとう。そんで、おめでとう」
なんか、その言葉はその時すごく嬉しくて。でも噛み砕けず、飲み込めずなんて言っていいかわからなかった。 頑張るのは結局自分だし、周りの環境で変わる事は微微たるものだと思っていたのに。結果として言えば、感謝されてるこの状況に。
モデルでの審査なので、もともとの毛質やプロポーション。髪型のデザインに一定のルールがあったので、似合い性とかもふくめ、モデルの採点の割合も必然的に高くなる。
いいモデルさんに恵まれた。そして、一般ではなかなかしないクラシックな髪型に髪色だったのに、快くプライベートでカラーの時間をふくめ割いてくれたモデルさんにも感謝でいっぱいだった。
「モデルちゃんもありがとうね。時間いっぱいとらせちゃったし、本当に申し訳ない。おかげで初めて結果がでて。。。」
モデルさんも肩を上下させながら泣いていた。目の周りなんてアイラインとマスカラが落ちて真っ黒。
「おめでとうございます。 本当に一生懸命がんばってたから。こんなに頑張って結果でなかったら、絶対私のせいだと思って。みんなモデルさん綺麗な人ばかりだったし。怖かったから。でもよかったよぉぉぉ。」
とさらに泣いてしまう。
みんな一緒だ。みんな自分に自信なくて、不安で、でも自信あるように見せてないと潰れそうで。 その中で、小さなことでも身近な人だったりが支えになって今日ここに立っているんだと。
だから、勝ったのに後ろ向きでいるのはやめよう。 勝ったのに自信ない顔してたら、あの日の悔しさが向かう先を失う。
「白鬼くん、おめでとう」
隣にいた同じクラスの子肩をたたき祝福してくれた。
「いつもめっちゃがんばってるし、今日見た作品で悔しいけど一番好きやで。ほんまおめでとう」
名前さえ知らない人が、私のことを知っていた。作品を評価してくれた。
今まで自分が自分より上位の人たちの作品にそこまで素直になれたことがあっただろうか。
認めてもらえた。今でこそ承認欲などという言葉がSNSの普及ともに広がっているが、それ自体は昔からあったんだと思う。
その時認められた気がした。誰からというわけでなく。この世の中に、自分という唯一無二の人間がいることが証明できた気がした。
自然と涙がでてきた。 嬉しくて、今まで何の為に頑張るかもわからなくなりそうで、悔しいなんていつの日か思わなくなって、「それは才能のせいだ」なんてダサい言葉で自慰して。
多分、あの日私はもう一度生まれたのだ。
(続く。。。。。ナゲェよ!まだ一個もDTM関連記事かいてないけど!!)
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※この大会参加から参加後によく聞いたアルバム。作中のt-AceさんのTrail Blazerは今聞いても震えるかっこよさ。捨て曲はなく、随所にmuro氏のセンスあふれ、かっっこいいサンプル。lunch time speakxも参加してて水戸(ホームタウン)的にも熱い一枚。なおiTunesにはない模様。
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